とまり木 常盤木 ごゆるりと
ひねもすのたのた
どちらにせよ片月見(縁起よくない)
昨日はさやさや冴えた清かな月でしたね。
十五夜を見逃してしまったので、せめて十三夜だけでもと。
まったく、月がきれ………。
―…いけません。危うく言っちゃうところでした。
意味二重になっちゃいますから、その台詞は言えません。
漱石先生の翻訳になってしまいます(笑)
でもほんと、素敵な訳ですね。あれ。
秋だから、というわけでもないのですけれど。
あれこれ読みたい本が増えて困っています。
特に、こないだポニョ行った所為で、また増えてしまいました。
ヴェルヌにもいいかげん手を出さねばならないのでしょうか。
冒険ものあんまり好きじゃないので、未読だらけなのです。
そもそもの話として、そんなに読書の幅が広くありませんしね。
去年は狂ったようにあれこれ見境なく手を伸ばしましたが。
お陰で沢山の本に触れられました。
色々ありすぎて、その中には。
『大好き!』なのがあったり『時間返せ!!』なのが混在してますが。
ともあれ、わたしにとっては玉石混交な百二十冊となりました。
今年はその半分を越えたら良いくらいかな?なペースです。
上半期ちょっと時間が取れなかったので。
収穫はモーガンを知ることができた、でしょうか。
モーガンほんとに良かった……。
短編集三冊しか残してらっしゃらないので、制覇も楽でしたし。
それは裏返せば、一気に読み終えて少しもったいない、ということでもですが。
三冊全部おすすめですが、敢えて選ぶなら『風の妖精たち』をおすすめします。
で。今はあれもこれもどれを読もう?と、さんざ指をうろうろさせた挙句。
司馬先生作品に、落ち着きました。
わたしが一方的に好きな素敵おじさまから、以前すすめられたので。
しばせんせ、わたしまだ二作くらいしか読んでいないのです。
腹を括って長編にかかりました。
一週間に一冊ペースなら、一ヵ月半は楽しめそうです。
因みに予備知識ゼロで挑んだので、知らないことばかり。
ファンの方には怒られてしまいそうですが、この楽しみ方、今回は正解でした。
知らないことだらけで。本当に知らないこといっぱいで。
自分の身長より大きな画用紙を、幾枚も幾枚もつづり合わせたノート。
それを床いっぱいに広げて、その前へ腹ばいになって。
とびきりおっきな鉛筆を握り締めて。
うんと腕を伸ばしたり、手前へちまちま動かしたり。
まっさらな場所へ、ぐりぐり夢中で書き込んでいるような。
そんな感覚があります。
勿論、足をぱたぱたさせながら。
戦国にはまりたての頃と、よく似た感覚です。
全く知りもしなかった、知ろうともしなかった世界が、きらきらひらけるような。
一心不乱にぐりぐりと、画用紙へ書き込むことが楽しくて楽しくてならない。
知ることがたまらなくよろこび。
あっちもこっちも、知識を手に取り。
そのままあんぐ、とまるのみしてしまいたくなる欲求。
あれもこれも、知りたくなる。
欲求の衝動に突き動かされるまま、指を伸ばす。
こういう、うきうききらきらした気持ちになれるのでしたら。
もとから知らないことばっか、というのも、悪いことではないのでしょうか。
なにせ白紙のとこ、多すぎなのです(笑)
開き直るのも良くはありませんけれどね。こそりとこれくらい、思うくらいは。
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