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とまり木 常盤木 ごゆるりと

ひねもすのたのた

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それを失うことなど


今年は寒かった所為か、こんな時期でも桜が楽しめますね。
さくら、さくら…あちらもこちらも、まださくら。


友人とお花見行ってきましたー。
でも、そんな大層なことではないのです。
ペットボトルとクッキー缶を小脇に抱えていたくらいです。
むしろこれお花見と呼ぶのもおこがましいレベルですね。
や、まあ、本人たちはお花見と認識しておりますので…ご容赦を。

ソメイヨシノはどこか青褪めた風情。腺病質とでも申しましょうか。
ですので、見ていてなんだか、桜である以上に儚げに思えます。
お天気がうすぼんやりと雲のかかった水縹な空だったりしますと。
花と空の境が曖昧になって、なおのこと頼りない。
そのため、あんまりソメイヨシノばかりだと、空気が青く冷めていて。
うっかりすると悲しくなってしまいそうな気がします。
一方。葉と共にわんと咲き出す山桜の力強さ。
寄りかかってもきっと大丈夫、と安心できそうな元気さに溢れています。
でもやはり桜は桜。あらゆる秘め事もきっと、婉然と抱いてしまう。
なれより他にしるひともなし。
無邪気にぽわぽわ愛らしいのは八重。個人的に、特に好き。
あんまりにもまん丸く咲きすぎて、手鞠みたいになってるのときたら。
洛にいた時は、見かけると妙に嬉しかったです。場所が場所だけに。
『きょうここのえに!』って、一人でうきうきしてました。


そう、洛。
春のあそこは、本当に綺麗でした……。
観光名所だけでなく、何気ない街角のおちこちが。
あの道は……九条だったでしょうか、十条だったでしょうか。
日々のお買い物や、映画館へ向かう、いつもの道。
自転車で駆けて駆けて、川にかかる道を、うんとこさ越えようとして。
ふ、と。ペダルを止める。
川の両岸から身を乗り出すように空間を満たす桜、サクラ、さくら。
思わず声もなく見入る側を、車が平然と走ってゆく。
周りに緋毛氈も、群衆も、ごちそうもなく、あるのはアスファルトの地面。
それでもわたしは、あの川の上から眺める桜が大好きでした。

あと、もう一つ。とびきり好きだったのは。
わたしの住んでいた部屋は、ご近所に小学校がありました。
そして当然のことながら、小学校には桜があります。
うららな春の日、何気なく部屋の窓を開けましたら。
ふぅより、飛んでくるものがあります。
網戸越しに、思わずにっこり。
桜の花弁。
ようこそ、いらっしゃい、と。窓を全て開け放したくなったものです。
花弁をどっさり捕まえたいわけではないのです。
ただ、部屋まで遊びにきてくれたのが嬉しくて。
思わぬ来訪者にすっかり気持ちもうららかで。
さあ何をしよう、と思案することさえ幸せになれたのですよ。
お掃除?買い物?お昼にしたら、お昼寝しますか。
そんな他愛のない日常の、なんて、幸福であったことか。

ありふれた日々の記憶には、桜がそっと寄り添っています。

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