とまり木 常盤木 ごゆるりと
ひねもすのたのた
あと一つ要因があるとしたら恐らく『誠実さ』
え。今日は、FF7の、お誕生、日……?
十五回目の。ふーん。―…ふぅん。
別に。何も。
……ううん。おめで。とう。
あなたなんて。あなたなんて。だい。だいっ…知りません。
ああ。じゃあ、十五年前のわたしは。
ばかみたいに胸を高鳴らせて早すぎる鼓動で熱を頭へおくりこんで。
息も詰まるようなおもいをしながら、コントローラーを握っていたのですね。
鳥肌とか。感動とか。そういうものではなくて。
初めて発売日に触れたFF。
初めて発売前から待っていたFF。
見たこともない世界、映像、奥行き、果てしなさ遥かさ目も眩む広がり。
なんてたのしかった。
溺れるようで溺れることがよろこばしいほどたのしかった。
そうしてあそこで。
ゼノとの違いは何だったのでしょう。
どちらも確かに、醜いものも美しいものを見せてくれました。
同じものをみせてくれたはずですのに。
片方をわたしは赤心から愛しますが、片方をわたしは愛憎で向き合います。
文字通りの複雑な愛憎模様です。
二つがどちらも等しい強さで絡みもつれてほどけなくて凝り固まって。
そしてどこか泣き喚きたくなるような風なのです。わけ分かりませんね。
十五年も経ちますのに、まだ、きちんと全てを解決できないでいます。
まだ冷静に淡々と結論づけられずにいます。
そうするには、あの日のいたみが、深すぎました。
貫かれるようないたみが。
だからつい。
ことあるごとに脊髄反射で『イカは滅べぇ!!』となるのです。
ねえいい加減成長しませんかわたし我ながら。
いや。けれど、割り切るには、わたしはあまりにあのひとをすきすぎるのです。
エアリスさん。わたしあなたがだいすきでした。
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