とまり木 常盤木 ごゆるりと
ひねもすのたのた
このひねこびたこんぐらがりが解ける日は、多分……
むずむずとして。そわそわとして。
ですから、気分転換に、一時間ほど集中してみたのですが。
……また、まさか、クラウドを書く日がくるとは思いませんでした。
本気で一体何年ぶりなのか。
発売当時以来と考えれば、確実に十年以上経ってますか。
短いものとはいえ、一時間そこらでできたことに苦笑してしまいました。
もう二度と、触れることもないと思っていましたのに。
FF7の思い出は、わたしの中で非常に複雑なものとなっています。
そりゃあゼノが裏FFとされたってのもありますけれど。
この二作の関連は、やたらに深く、またどこか暗いものを感じます。
でもそれ以上に。あらゆるものが絡み合って。
ゼノをしていなければ。
わたしの最愛作品は、もしかすると7だったやもしれません。
いえ、作品全部ひっくるめて最愛とはなりませんか……。
けれど作中に、とある方がいらっしゃいました。
可愛く、明るく、元気で強く。
笑って泣いて、怒って膨れて。
誰よりも花の似合う大地の名を冠したひと。
わたし、彼女がだいすきでした。
そりゃあもう盲目みたいに、ひたすらにだいすきでした。
今でこそ、
『わあい天下無双に可愛いワンピース買ったよー、世界征服クラスやよー』
みたいにはしゃいだりするわたしですが。
当時はですね…笑っちゃいますが。
『スカートがだいきらい』だったのですよ。何より『ピンク色なんてだいっきらい』。
あと、日焼け止めも嫌いでした。海が大好きでしたのでね。
『肌が焼けて何が悪い!』と、むきーってなってました。
ところが。
彼女を知って、全てが引っくり返ってしまいました。
スカートが好きになる。
ピンクのワンピースなんてあろうものなら、つい振り返ってしまう。
日焼け止めもせっせと塗って。肌を保持。
対象に同化しようという働きは、相手に対する最大の敬意と言いますが。
当時は確かに、そんな傾向がありましたね。単純です。
もう、筆舌に尽くしがたいほど。困ってしまうくらい、彼女がだいすきでした。
彼女以上に好きになる女性キャラは、現れないに違いないと信じきれました。
ええ。それくらい、群を抜いていたのです。
そして結末が『ああ』です。
――頑なまでに、わたしがイカを憎むのは、このためです。
彼女の好きっぷりは、文字通り一頭地を抜いていました。
他者の追随を一切許しませんでした。
ところがそこへ。エリィが現れました。
決して、『花の彼女』の輝きが失せたわけではありません。断じてありません。
けれどエリィも、ありえないほどだいすきになりました。
笑って泣いて。怒って。膨れて。
可愛くてワガママで落ち込んで無理をして傷つけて傷つけられて。
それでも最後まで、彼と手を繋いで歩き通したエリィが、だいすきです。
『暁の彼女』によって、わたしが7で負った痛手は、相当に癒されたのです。
その結果が、まだゼノサイトをやっている現在です(笑)
ですから。もう。
思い出すことはあっても、触れることはないと思っていました。
なのに気が付けば、十数年ぶりにクラウドを書いていました。
でしであの力たるや、恐ろしいものです。
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