とまり木 常盤木 ごゆるりと
ひねもすのたのた
ないものねだりで嘆くより
先日、友人とおでかけしましたら中古DVD特売を発見。
何があるかしらーと思ってみますと……。
まさかの攻殻SAC2ndでした。
友人と二人でおおおおお、と大盛り上がり大会でした。
それ以外にもあれやこれやと掘り出し物があるものですから。
うっかり二枚も買ってしまいました。
お値段も大変お手頃で、ほくほくです。
攻殻はお気に入り回のを買いました!
友人とはこんな会話でした。
わたし「攻殻2nd! 2ndGIG! わあいまさかあるなんてー」
友人「一期はないなあ……じゃあ二期から好きなのを選んで」
わたし「左眼に気をつけろは? 左眼に気をつけろがいい!」
友人「ああ、左眼に気をつけろなら、私も欲しいわ」
わたし「サイトーさんかっこいいもの。一期は迷うけど二期はこれ一択」
友人「タチコマ回は?」
わたし「機械たちの午後も好き。でも左眼は…左眼はもう……」
友人「―…左眼に気をつけろあったああああ」
わたし「で、でも二枚ないと二人とも買えな…二枚目あったああああ」
2セット置いてあったようです。
そしてどちらのセットからも、左眼に気をつけろだけが抜けました。
……わたしたちの後にまとめ買いしようとした方ごめんなさい。
けれど、どうしても、わたし二期ならあのお話が好きなのです。
一期なら機械たちの時間かタチコマの家出か未完成ラブロマンスで。
片っ端から櫻井さん脚本ですね。望むところです。
ああ。懐かしい。
わたし最初は苦手意識があったのです、攻殻シリーズ。
けれど友人連中が口々にTV版はきみ見たほうが良いとすすめてきまして。
「機械だから」「機械かわいい」「絶対タチコマ好き」と言われ。
恐る恐る見てみたら、あまりの面白さに心奪われたのです。
ええ確かにタチコマ可愛いですタチコマ大好きです。
そして見終わってから、「誰が一番好きだった?」と問われ。
素子さんとタチコマは別格でしょうからこちらは除外して。
「バトーさーん!」と元気いっぱい答えましたら。
「普通すぎて面白くない」と、さらりと返されました。
ちくしょう。
と、申しますか、友人連中はいったいわたしを何だと。
でもわたし、今になってよくよく考えてみますと。
攻殻SAC一期で一番好きなのは、櫻井さんだったやもしれません。
もう、ことごとくあの方の脚本が好きで好きで。
お話の根底に息づく意志、見渡す視線、言葉のひとつひとつ。
表情や何やらは、演出さんの管轄なのやもしれませんけれど……。
お話を構成する全てが、あぷあぷと喘いでしまいそうに満たしてきます。
その快さ。いとおしさ。
どうしたらあんなことが書けるのかしら、できるのかしらと。
今でも、まだ思います。
脚本のことは詳しくありませんし、書けるとは思いません。
どこまでを自力で書いて、どこからを演出さんに委ねるものかと。
解説の本とか見ても、そこらへんがいまいち理解できていないのです。
だから余計に、見上げるような敬意の眼差しで見てしまうのやも。
どれだけ厳しい内容であろうとも、底に優しさや慈しみがあるような。
そして、とても真摯な言葉と目があるような。
それらへ繋がる指が、わたしもほしい。
……そのためには、もっと、精進しないとですね。
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