とまり木 常盤木 ごゆるりと
ひねもすのたのた
花を持つ
ふっ、と。視界にあざやかなものが入ります。
窓は空恐ろしいほど結露がびっしりな中、それはとてもあざやかで。
部屋に、お花があるのです。
シンプルな台形の、白い陶器に、オアシスが入っていて。
そこに色んなお花が活けられています。
けれど、わたしはお花にあまり詳しくないので。
カーネーションと、スイートピーと、ガーベラくらいしか分かりません。
あ、パンジーもあるかな?丸いのは…ぽんぽん菊……?うーん。
お花、先日結納を終えたばかりの姉がくれたのです。
なんでもお席に飾られていたものを、ホテルの方がくださったそう。
『どうぞ』って、贈られたらしくて。
ああいう場にあるもの、頂いたりするのですね。初めて知りました。
『私は彼から別に貰ったから』と、おさがりにくれました。
もう、飾る場所がないのですね。
不思議です。
あまり切花って、好きではないので。部屋に飾らないのです。
……未生流の姉には到底言えないですが(笑)
そんなわたしの部屋に、お花が飾ってあるのです。
花嫁さんのためのお花が。曇りない幸福と祝福に満ち溢れたお花が。
偶然。こんな二月に。
モナドの続報を知った直後に。
ちら、と視線をやるたび、あまりの華やかさにきおくれがしそうです。
けれど…それらは、とても控えめな色合いなので。
白、淡い淡いピンク、こっそりと黄、ラッパのような淡紅色にさりげない紫紺。
ところどころには、軽やかな緑もひそませて。
部屋の、来訪者のような住人のような存在に、おそるおそる思います。
どうか、十一日までは元気でいてくださいな。
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『SMALL TWO OF ICECREAM!!』
……モナド続報以降、何書いてるのでしょうねこのひと。
でも。なんだか…書きたいような、書かなきゃいけないような。そんな気分です。
三十分のやっつけ仕事で大変申し訳ありませんが。
続きに短文置いてます。どういうわけか喫茶です。
こんなモチーフ、本編では到底書けそうにありませんし(笑)
仕方のないことでしょうか。
喫茶で原初ペア。むしろ小さいアベルメインで。よろしければ、続きからどうぞ。
立ち読みしたファミ通で、紫のバラの人こと松野さんが新作発表してて。しかも。
元大神チームのプラチナゲームスさんと組んでてたぎったもえぎさんでした。
何ですかこの斬新にして著しく燃えるタッグは。
流石はにんてんさん。ういぃで攻めてきますね。虎の子でしょう、これは。
……これで、モノリスさんと紫のバラの人タッグの可能性が消えましたね。
少し、安堵したような。少し、残念なような。
とぎれ、とぎれて?
まだ…きちんと、色んなものをまとめきれません。
いえ。多分、本当は、まとめているはずなのです。
今、口を開くと、酷い言葉も飛び出しそうで。
いえそれは、作品に対してではないのです。
まだろくに情報の出ていない現時点で、汚い言葉を撒き散らす。
そんな方々に、底なしの憎悪をぶちまけてしまいそうなので――
あちこちのサイトさんでは、皆さん冷静に受け止めていらっしゃるのに。
わたし一人喚き散らしてしまいそうな気がして。
もう少し、色んなことが落ち着くまで、無理やりにでも待機です。
ただ、情報に触れてから。
実際に起こったことだけを、羅列してみましょうか。
情報を教えて頂く→探しに行く→みつからない→いくえ不明
……じゃなくて。
いけませんね、すっかりブロントさん語にどっぷりで。
ほんと実にミラクルな日本語だと思います。
いつか縦横無尽に使いこなしてみたいものです。
ああもうまた話がそれて。
真摯にきちんと。起こったことを。
情報を教えて頂いて。
凍りついて。
とても、すぐ探しに行くことができなくて。
しばらくは斜に構えるふりをして、興味がないふりを決めこんで。
でも――
おそるおそる、探しに行って。
みつけて。
怯えるように、足を運んで。
ロード画面を恐れながら見つめて。
姿を現して。
『みつけて』。
題名だけを確認して、くた、と背中のクッションに倒れこんで。
ぼんやりと、草原と空と剣を眺めて。
この光景に見覚えがあると思って。
ああPainを最初に聴いた時脳裏に浮かんだ光景だと思い出し。
音が少し快い気がして。
少し目を閉じて、体をゆったり凭れかからせたまま、耳を澄まして。
音に囚われて。
ないて。
肌を光の粒が滑り落ちてゆくような感覚がして。
そうして感じる風も緑も空も花も光も全てが過去に感じたのと同じもので。
嗚咽がおさえきれなくなって。
ないて。ないて。ないて。
動きも言葉も何もない画面と、ずっと向き合っていました。
アホですね。ええ。
しかもこのアホさ加減、翌日に尾を引いたりしてるのですよ。
寝る前にまた泣いて、そのまま眠って。
そして翌朝。
目覚ましにエピ1シングルが鳴って、起き抜けからもっぺん泣いてるのです。
ええこのひとあれだけ夢見微妙なくせにまだ曲変えてなかったのです。
かえすがえすもアホです。
ばーか、ばーか…。
でもあの音は、光田さんだと思うのです。
そうであって欲しいと願ってやみません。
あんなに清々しい、光の粒。どこか懐かしい。
光田さんでありますように……。
…………
http://www.nintendo.co.jp/wii/sx4j/
そうして訪れた感情を、言葉にまとめることは、酷く難しくて。
荒れ狂う大時化と水鏡のような凪が渾然一体としていて。
ふとした拍子に、とんでもない声が飛んでしまいそうで。
ですから今は。
わたしにできる手段で。
はじまる世界に、次の未知数。
ゴーイング偕老同穴の幸い
おおもえぎよ ちょこほりっくとは なさけない
まあそんな風に言われたわけでもありませんが、徐々に回復中です。
ここ数日の経歴。
・白菜ハンター
・お大根ハンター
・きんぴらごぼうハンター
・おねぎハンター
ようやっと、胃が落ち着き始めてくれたようです。ああ助かった。
このままでは…このままでは……。
冷蔵庫に眠る、
姉の婚約者さんがくれた生チョコを食いっぱぐれてしまいます――
懲りてません。
黄昏に消え去ってしまえ根っからのチョコレートジャンキー魂。
先日…もう二週間くらい前でしょうか?
友人と一緒に、美術館でやってた展示を見に行ってきました。
元々、東京でやってたやつなので、ご存知の方も多いのでは。
ジブリ作品の背景画を描かれている、男鹿さんの展示です!
それはそれはもう、どっぷりたっぷり楽しんで。
あまりにも堪能しすぎて、会場内に四時間弱ほど滞在してました。
お昼過ぎに入って、出る頃には空が真っ暗でした……。
休憩なしで立ちっぱなしですのに、疲れは一切感じませんでした。
ほんと、素敵でした。
けれど今回、内容についての感想は後日に譲りましょう。
ちょっと別のことを、ひそひそ書いておこうと思います。
美術館や博物館の、物販て、最高に魅力的ですよね。
しかもこの展示はジブリ作品ざっくざくなわけですから。
とてもではありませんが、買わずに素通りなどできるわけがないのです。
抗いがたい魔力に満ち満ちて、気づけばレジに並んでいる次第です。
後悔はありません。満足すぎます。
しかも、特設物販の設置位置がまた、ずるいのです。
や、もしかすると、全ての展示で、このような並びなのやもですが。
会場内、巡り巡って四時間弱。
肺の底からどっぷり世界につかって、出てくる足取りは幸福にふらふらです。
そんな、余韻がいんいんしている状態で。
目の前には魅惑のグッズが一面に広がっているわけです。
とんだ罠です。
数々の名場面が映ったたっくさんの絵葉書。
どう考えても大人向けな数万円もするレプリカ飛行石。
お菓子、お酒、関連書籍もどっちゃりと。
あそこに行けば、『目移り』という言葉の意味を、実地で知ることとなりましょう。
そんな素敵な品がたっぷりな中にあって、更に目を引くもの発見。
各作品ごとの、メタルチャームコレクション。
劇中に出てくるアイテムを、しっかりとしたメタル素材で再現しているのです。
例えば。
魔女の宅急便なら、キキの看板や、奥様が焼いてくれたケーキの模様など。
そういったものが作品ごとに用意されていて。
手の平におさまる、ちんまりした金属製の丸いケースに入っています。
このケースもまた、作品をモチーフにした、とても素敵な意匠。
ただ、中身は見えません。
幾つも種類があるチャームの、どれが入っているかは、開けてのお楽しみ。
おおはしゃぎで飛びついて、全体にはずれのないラピュタを選びました。
全六種類の中で、あんまり欲しくないのは、一つだけ。
これなら安心だ!と、意気揚々と購入。友人も同じものを。
で、購入後、うきわくしながら二人して開封式。
内心『ひっこうせきっ!ひっこうせきっ!』とコールしながら開けてみますと。
見事、あんまり欲しくないのがどんぴしゃで当たりました。
あの凹み具合をお見せしたいくらいです。
わたしが一人で頭を抱えておりますと、友人はロボット兵を当ててました。
そして淡々と『持ち比べて、重さを量って選んだ』と勝利の理由を明かしました。
先に言ってちょうだい、と思いました。
実に楽しい、十二分に充実した日でしたが、これだけが心残りでした。
そして挽回の機会が訪れました。
別な日、姉も展示に行くというので、どうかラピュタを買ってきてと頼んだのです。
この胸のもやもやを晴らすには、もう一個買うしかないと踏んだのです。
まさか二個連続で同じのが当たるまいと思いつつ。
そして――当日。
帰ってきた姉に、どうだった買ってきてくれた!?と訊ねますと。
『売り切れてた。』
あああああ
雪辱戦に挑むことすらできないという有り様。
最後の望みが断たれ、しょんぼり度は天井知らずです。
わたしには友人のロボット兵をうらやみ続けるしか道は残されていません。
そんなことを思いつつ、当たったチャームを部屋に飾っておりました。
個人的にあんまり欲しくないだけで、出来自体は良い品ですので。
たまにちらりと眺めては、溜め息をつくこともあったりでした。
ところが。
意外な方向へ、展開が続きまして。
更に後日。ぶっちゃけ昨日。
さりげなく結納をしてた姉が、夜、部屋を訪ねてきました。
わたしは残念ながら参加できず、話を聞かせて貰っていたのですが。
姉が何やら手に袋を持ったまま、あることを切り出しました。
どうやら結納が終わった後、婚約者さんと神戸へ遊びに行っていたようで。
そしたら、神戸のモザイクに、ジブリのショップがあったらしいのです。
もえぎ「え、モザイクそんなんあったの?」
姉「うん。でね、普通に売ってたよあれ。美術館のと同じやつ」
もえぎ「嘘ん!?勝手に限定かと思ってた…地味にショックやわ」
姉「私も。で、だから――」
まさか、と思うわたしに向かい、姉が袋から、す、と差し出したもの。
それこそ。わたしの鬱屈を振り払うことあたう、ただ一つのもの。
リベンジ・メタルチャーム!(二個目)
おおおお!とテンションの上がるわたしに姉が語るには。
偶然訪れたショップで、偶然発見したメタルチャーム。
一緒にいた婚約者さんに、買い求める理由を説明。
『妹がへちょいの当てちゃって凹んでて』みたいに言いますと。
……婚約者さん、わざわざ幾つも持ち比べて、重さを量って。
『これが一番重い!』と、選んでくださったそうです……。
感心しきりの姉曰く『男の子やねえ』だそうですが。
ごめん、ねえさん。それ友人もしてたわ。ううんそれより。
わざわざそこまでしてくれた、婚約者さんに感動しました。
選んでくれた、渾身のメタルチャームは、ロボット兵でした。
一番重いんですね、これが。
ありがとう、お義兄さん……。
義妹は、いたく感動致しました。今度必ず、お礼を申し上げなければ。
ただ、きちんとお名前知るまでは『感心な若者』って呼んでたのは秘密です。
(呼称理由:お土産がいつもケーキだったため)
あと内心、『結納直後に何してるの二人共…』と思ったのも、秘密です。